蓮池水禽図軸

れんちすいきんずじく

概要

蓮池水禽図軸

れんちすいきんずじく

絵画 / / 中国

伝顧徳謙筆

制作地:中国

南宋時代・13世紀

絹本着色

各150.3×90.9

2幅

重要文化財

 蓮は中国では古来、恋愛や結婚、子孫の繁栄などの象徴であり、やはり幸福な夫婦生活の象徴である「つがい」の水鳥とともに描かれてきました。のちに、鴨(かも)や白鷺(しらさぎ)には、役人の採用試験である「科挙」(かきょ)に合格して高級官僚になること、すなわち立身出世の望みも託されるようになりました。「蓮池水禽(れんちすいきん)」つまり蓮池(はすいけ)と水鳥は、このようなめでたいモチーフの集まった画題であり、13世紀、中国・江南(こうなん)地方の「毘陵」(びりょう)という地域で活躍した、民間の職業画家によって形式が定まったといいます。この作品には10世紀に活躍した花鳥画家である顧徳謙(ことくけん)の署名と印がありますが、実際には13世紀ころの毘陵地域の画家が描いたと推測されます。
 向かって右には、つぼみから満開にいたる蓮の花が風にそよぐ様子が、左には、花びらが散っていく蓮が静かにたたずむ様子が描かれ、時間の経過が連続的に、動きの有無が対比的に表されます。大きく波打つ蓮の葉の輪郭や、曲線的な鳥の姿勢には装飾的な面白さがあり、華やかな彩色、細部にあまりこだわらない描写とともに、おおらかな幸せの気分を伝えています。

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