黒釉文琳茶入 銘 望月

こくゆうぶんりんちゃいれ もちづき

概要

黒釉文琳茶入 銘 望月

こくゆうぶんりんちゃいれ もちづき

陶磁 / 江戸

薩摩

江戸時代・17世紀

陶製

高7.6 口径2.8 底径2.8/118g

1口

 茶入とは、抹茶を入れる容器で、お茶の席でもっとも重要とされる道具です。
茶入にはいくつか形のパターンがあり、それぞれに名前がつけられています。丸い形をしたこのような茶入のことを文琳(ぶんりん)と呼びます。文琳とはリンゴのことで、丸々とした形からついた名前です。
 銘の望月とは満月のこと。真ん丸な形から連想して、あるいは茶入れの下のほうに2か所ある、釉薬(うわぐすり)がかかっていない丸い部分を指して、銘が付けられたのでしょう。この小さな丸は、釉薬をかけたとき、茶入れを持つ手が触れていた部分に釉薬がかからず、素地(きじ)の部分が丸く残ったものです。
 この茶入れは薩摩地方、現在の鹿児島で焼かれたやきもので、黒い素地に、上から黒い釉薬をかけています。2回目にかけられた釉薬が厚く垂れているのが、印象的です。茶入れの肩の部分には、焼くと白くなる釉薬が散らされています。釉薬の流れや色の変化が様々な表情を見せます。
 この作品には、仕覆(しふく)という、茶入を入れておくための袋が一緒に伝わっています。仕覆は一つの茶入に一つだけとは限らず、茶人の好みに合わせたり、貴重な裂(きれ)をいただいたりしたときなどに新しく仕立てられます。茶会に合わせて、着せ替えて用いられました。

黒釉文琳茶入 銘 望月をもっと見る

薩摩をもっと見る

東京国立博物館をもっと見る

関連作品

チェックした関連作品の検索