柄鏡 若松に七宝と波文
えかがみ わかまつにしっぽうとなみもん
概要
柄鏡は、主に青銅(銅と錫の合金)で作られた、持ち手の付いた円形の鏡である。室町時代にうまれた柄鏡は、それまで使われていた円鏡や方鏡よりも機能的であり、江戸時代には化粧文化や装いの文化の発展の中で、化粧の道具や婚礼道具のひとつとして庶民の間で普及した。鏡面は錫アマルガム(錫と水銀の合金)が塗られ良く映ったが、しばらく使うと曇っていくことから定期的に職人(鏡研ぎ)による磨き直しが必要だった。背面は文様や図柄が施され、特に江戸時代には鏡の大型化が進み、背面全体に絵画的文様が施された。用いられた意匠は様々で、鶴亀や松竹梅などの吉祥文をはじめ、動植物や人物・山水図・家紋などがある。七宝とは、同じ大きさの円の弧を四分の一ずつ重ねた連続文様。「しっぽう」の呼び名は四方からきたものという。元来、七宝とは金、銀、瑠璃、瑪瑙、真珠、硨磲(白珊瑚)、玻璃(水晶)など七つの宝のことを意味するが、この形は単独で宝尽しのひとつとしても使われる。
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