幾何学文経絣腰巻(鰐のモチーフ)

きかがくもんたてがすりこしまき(わにのもちーふ)

概要

幾何学文経絣腰巻(鰐のモチーフ)

きかがくもんたてがすりこしまき(わにのもちーふ)

染織 / その他アジア

インドネシア カリマンタン島 イバン・ダヤク族

木綿/経絣

L. 21.2 cm W. 21.4 cm

国際基督教大学博物館 湯浅八郎記念館

腰巻は、文字通り腰に巻く布で、一枚の布から2~3枚の布を縫い合わせた大きな物まである。男女ともに着用するが、男性だけが着用する地域もあり、特に祭儀などの正装用として用いられる事も多い。バリ島の東南には、ヌサ・テンガラ諸島と呼ばれる大小様々の島がある。その中でも特に東部に位置するスンバ島やフローレス島では、原始的ないざり機と天然染料を使用し、今でも美しい経絣が作られている。スンバ島に住むスンバ族は、祖先崇拝とアニミズムに基づく独自の土着文化をもち、織られる絣も他の部族のものとはかなり異なっている。文様には、馬、鹿、猿、蠍、海老などの動物文や人物文の他にオランダの紋章も使われている。また木の台の上に頭蓋骨を並べた首架紋は、スンバ族の首狩の風習を示すものである。茜や蘇芳を使用した多色の絣は、支配階級のもので、藍染の絣は平民の間で使われた。カリマンタンは、一般にボルネオ島の名で知られる世界で三番目に大きい島で、現在は北西部のマレーシア領のサバ、サラワクとブルネイ王国を除き大半はインドネシア領である。この島の内陸部には十数の原住民の部族がおり、ダヤク族の名で総称される。絣はサラワクとの国境付近に居住するイバン族の間で、動物をモチーフとした幾何学文の経絣が作られている。また東部のブアヌク族の絣には、キンバイザサという芭蕉に似た植物繊維を用いたものもある。

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