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東京都・港区
国指定文化財(国宝・重要文化財(美術品)){百草蒔絵薬簞笥/内容品}港区南青山6-5-1
多様な分野を源泉とする意匠や、収められた内容品の豊かさから、徳島藩による発注や製作の背景についても示唆に富んでいる。意匠の特徴として、まずは寄裂風の文様構成の奇抜さがあげられる。技法的には、加飾が全て研出蒔絵で行われている点がある。金、銀、青金など材質や、粉の大きさも異なる多様な材料を用い、それらを漆で塗り込め、塗膜の表面に文様が現れるように全体を研ぎ出すことは、きわめて高度な技術である。それらを一つの調度にまとめあげた意匠の構成力および研出蒔絵の巧緻さは、飯塚桃葉の技量を十二分に伝える基準作にして代表作といえる。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))常行院納骨堂東京都港区芝公園二丁目11-1
増上寺の東に位置する寺院の納骨堂。鉄筋コンクリート造、入母屋造桟瓦葺妻入、主体部は太い円柱に長押を廻して花頭窓を設け、唐破風の向拝は角柱で虹梁や蟇股で飾る。内部は一室で地下に納骨棚を備える。重厚な意匠の近代仏堂で、山内寺院の景観を整える。
国指定文化財(登録記念物)菊池氏茶室(■(石偏に間)居)庭園東京都港区
建築家で茶室・庭園の研究者でもあった堀口捨己(ほりぐちすてみ)(1895~1984)が,建物と一緒に設計した庭園で,昭和40年(1965)に完成した。■(石偏に間)(かん)は谷川を意味し,■(石偏に間)居(かんきょ)とは谷川の流れに沿った静かな家のことを言う。庭園は茶室周りの露地と茶室北西の広場の2つの部分から成り,露地は内露地と外露地に分かれている。
中心となる内露地は,秋草の庭として造られ,小間前と広間前の空間から成る。小間前の空間は,外露地からの飛石が蹲踞(つくばい)を経て躙口(にじりぐち)まで続く。広間前の空間は,広間から見て外側左手に竹と栗を用いた縁が奥に向かって延び,縁の向こうには,なだらかに傾斜する築山が築かれている。築山にはススキ等の秋草が植栽され,その手前から右手奥へは流れが造られている。築山の裾部に低いマツ類を流れに沿うように配し,また築山の背後は竹垣で区切り,竹垣越しにカエデ類を並べる。茶室の北西に位置する広場は,元々の地形をそのまま活かした設計となっており,サクラ類のほか,様々な樹木が植えられている。
菊池氏茶室(■(石偏に間)居)庭園は,建物と庭園が一体となって趣のある空間を形成しており,造園文化の発展に寄与した意義深い事例である。
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))心光院本堂東京都港区東麻布一丁目1-1
第二次大戦の空襲で本堂を焼失し、昭和二五年に区画整理で現在地に移転後再建されたもの。木造平屋建、入母屋造桟瓦葺で、柱はヒノキで内陣及び須弥壇後方のみ円柱とする。全体を伝統的な手法でまとめるが、西面の格子ガラス窓などに近代的な要素も併せ持つ。