襁褓 三蓋松文・折鶴文

むつき さんがいまつもん・おりづるもん

概要

襁褓 三蓋松文・折鶴文

むつき さんがいまつもん・おりづるもん

染織

木綿/筒描

L.588mm, W.324mm

国際基督教大学博物館 湯浅八郎記念館

娘の嫁入りに際し、祝風呂敷や夜具地を紺屋であつらえる風習は、全国各地でみられた。子供が産まれるとさらに「孫ごしらえ」の仕度として、産湯の湯上げ、子負い帯、おしめ、足拭きを特別に染めさせて婚家へ持参する風習があり、出雲地方の筒描きの品々がよく知られている。襁褓は、赤ん坊の大小便をとるために下半身を包む布、いわゆる「おむつ」のことである。二幅の大きな物は、産着のかわりとして全身を包んだのであろう。大襁褓一枚、小襁褓六枚を一組に誂えたという。現在は紙おむつが普及しているが、近年まで浴衣などを仕立て直しておむつにした。出雲地方ではおむつのために特別に染めさせたわけで、碇や海老の図柄が多い。筒描染は手描きによる染色法である。これは、糊を防染剤に用いた糊染めの一種で、渋紙で作った円錐型の筒の先に口金をはめたものに糊を入れ、手で絞り出しながら思い通りの模様を布面に描いていくものである。この際、糊が付着した部分は染まらず、白く残る。筒描を用いると型染では出せない線や、文様の輪郭が描ける。手描きによる絵画的効果、ダイナミックで力強い図柄、自由で個性的な表現が可能である。技術的に高度なものでは、繊細な茶屋染や友禅染の着物から、最も素朴な藍染単彩の白抜き模様の蒲団地などがある。筒描は庶民生活と密着しており、庶民染色の源流をなしていた。蒲団地、油単、祝風呂敷、大漁旗や万祝などに使われ、現在に至っても鯉のぼり、吹流し、暖簾や法被[はっぴ]にその技法は活かされいる。

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