夜具地 宝尽し文
やぐじ たからづくしもん
概要
夜具地は蒲団の綿をおおっている木綿や絹などの布地。今日、寝具といえば夜具(ヤグ)より蒲団(フトン)という言葉が広く使われているが、元来「蒲団」とは、蒲(ガマ)の葉で編んだ座禅用の円座を意味し、寝具のことを蒲団と呼ぶようになったのは桃山時代以降のことである。宝尽し文は中国で始まり、日本に伝わった吉祥文のひとつである。縁起がよく福を招くものとして多くのものに施された。「宝」とされる宝珠、宝巻、宝鑰(鍵)、打出の小槌、宝袋、隠蓑や隠笠、丁字、熨斗、分銅などが取り混ぜて描かれる。仏教の諸宝を集めた七宝文や道教の八仙人の持ち物を文様化したものが起源になっていると云われるが、日本に伝来してからは日本的な変化をとげた。一定した文様としての図式があるわけではなく、組合わせなどは地方や時代によって違いをみせる。
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