竹本義太夫事筑後掾自筆『浄瑠璃秘曲譜』(巻子本)
たけもとぎだゆうことちくごのじょうじひつ『じょうるりひきょくふ』(かんすぼん)
概要
竹本義太夫事筑後掾自筆『浄瑠璃秘曲譜』(巻子本)
たけもとぎだゆうことちくごのじょうじひつ『じょうるりひきょくふ』(かんすぼん)
縦20.4×横256.5cm
千代田区隼町4-1 国立劇場
登録番号:794
六代目鶴澤友次郎旧蔵資料
解説:田草川みずき(千葉大学准教授)
独立行政法人日本芸術文化振興会
本資料については、諏訪春雄「竹本筑後掾筆録『浄瑠璃秘曲譜』」(『近松世話浄瑠璃の研究』笠間書院、1974)に、詳しい考察と翻刻が載る。それによると、本資料は①浄瑠璃の歴史、②語り方・節付の実例、③浄瑠璃稽古の心得、の三部に大別され、①は正徳元年(1711)刊の筑後掾(竹本義太夫)段物集『鸚鵡ヶ杣』の序文とほぼ一致するという。諏訪はさらに、刊行された義太夫の芸論と本資料の内容を比較検討し、一般の愛好家を対象にした場合と、内輪の弟子に向けた場合との相違点が、義太夫の芸道精神を窺うかがい知る手掛かりになることを指摘した。
浄瑠璃芸論の創始者とされる古浄瑠璃太夫・宇治加賀掾の段物集『竹子集』跋文や、『紫竹集』序文には、加賀掾が近しい弟子に直接与えていた秘伝書を、書肆の求めに応じて刊行したという経緯が記されている。義太夫にも同様の事例があったとすれば、秘伝書の類によくみられる巻子仕立ての筆写本である本資料は、この時期の浄瑠璃芸論や伝授の様相を知る上で、重要な資料といえる。
義太夫自筆の資料は他に知られておらず、本資料が義太夫の自筆かどうかの考証は今後の課題である。なお、諏訪は上記論考において、「古体を保った暢達な筆運びや紙質と(中略)内容から判断して、初代竹本筑後掾直筆のおもかげを伝える伝書と判断して、いまのところは支障をきたさないように思う。後考を俟つ。」と記している。
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