『鸚鵡ヶ杣』上巻

『おうむがそま』じょうかん

概要

『鸚鵡ヶ杣』上巻

『おうむがそま』じょうかん

縦26×横18.5cm

千代田区隼町4-1 国立劇場

登録番号:799
六代目鶴澤友次郎旧蔵資料
解説:田草川みずき(千葉大学准教授)

独立行政法人日本芸術文化振興会

正徳元年(1711)大坂・正本屋山本九兵衛、山本九右衛門版の竹本筑後掾(義太夫)段物集。筑後掾序、近松門左衛門跋。筑後掾の語り物から、聞かせどころを集めたもの。例えば、近松が竹本座の座付作者になって最初の作品「用明天王職人鑑」から「職人づくし」、同じく近松作「最明寺殿百人上﨟」からは「最明寺殿道行」の場面が採録されている。本来は上中下巻の三冊だが、本資料は上巻のみである。ただしこの上巻は、筑後掾の浄瑠璃芸論を兼ねた長い序文を備える。
明治14年(1881)5月、当時66歳だった五代目鶴澤友次郎による箱書(蓋裏)によると、五代目友次郎は師匠から『鸚鵡ヶ杣』上中下巻の三冊を譲られたものの、慶応2年(1866)3月26日、祇園新地の出火により中・下巻を失ってしまう。しかし、上巻は偶然人に貸していたことで、「未だ芸運尽きず」に焼失を免れた。五代目友次郎の箱書は、「芸道修行致候者は持伝へて大切に致べく物なり」と締めくくられている。六代目友次郎は、襲名の際にこれを譲り受けた。

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