宝尽文蒔絵重箱

たからづくしもんまきえじゅうばこ

概要

宝尽文蒔絵重箱

たからづくしもんまきえじゅうばこ

漆工 / 明治

明治時代

黒漆、蒔絵

L.210mm, H.330mm, W.220mm

国際基督教大学博物館 湯浅八郎記念館

食物を入れる重ねの容器。漆塗りや蒔絵を施した豪華なものもあり、「箱を何段か重ねる」ことから重箱と呼ばれるようになった。当初は、宴席に肴を盛って出す容器であったようだが、現在は、正月の重詰め、祝儀の赤飯や不祝儀の饅頭、物見遊山の料理を入れる器として用いられている。蒔絵は、漆器に施す日本独特の装飾法。漆で文様を描き、漆が乾ききる前に金や銀の粉を筆や筒を使って蒔き付けて文様を表す。基本的な技法として研出蒔絵、平蒔絵、高蒔絵などがある。また、地文[地蒔]として用いた場合、梨子地[なしじ]、平目地と呼ばれる。宝尽し文は中国で始まり、日本に伝わった吉祥文のひとつである。縁起がよく福を招くものとして多くのものに施された。「宝」とされる宝珠、宝巻、宝鑰(鍵)、打出の小槌、宝袋、隠蓑や隠笠、丁字、熨斗、分銅などが取り混ぜて描かれる。仏教の諸宝を集めた七宝文や道教の八仙人の持ち物を文様化したものが起源になっていると云われるが、日本に伝来してからは日本的な変化をとげた。一定した文様としての図式があるわけではなく、組合わせなどは地方や時代によって違いをみせる。

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